子どもたちの命にかかわることですので、一度で結構ですので最後まで目を通してください。 これからの暑い時期に起こりやすい熱中症について再確認をお願いいたします。

熱中症とは

、暑熱環境で発生する障害の総称で、熱失神、熱疲労(熱ひはい)、熱射病、熱けいれんに分けられます。 スポーツによる熱中症事故は、適切に予防さえすれば防げるものです。しかしながら、予防に関する知識が十分に普及していないため、熱中症による死亡事故が毎年発生しています。 しっかりとした知識を持って行動しましょう。 【スポーツ活動中の熱中症予防5ヶ条】

①暑いとき、無理な運動は事故のもと ②急な暑さに要注意 ③失われる水と塩分を取り戻そう ④薄着スタイルでさわやかに ⑤体調不良は事故のもと

【病型】 (熱失神) 炎天下にじっと立っていたり、立ち上がったりした時、運動後などにおこります。皮膚血管の拡張と下肢への血液貯留のために血圧が低下、脳血流が減少しておこるもので、めまいや失神(一過性 の意識消失)などの症状がみられます。足を高くして寝かせると通常はすぐに回復します。 (熱けいれん) 汗には塩分も含まれています。大量に汗をかき、水だけ(あるいは塩分の少ない水)を補給して血液中の塩分濃度が低下したときにおこるもので、痛みをともなう筋けいれん(こむら返りのような状態)がみられます。下肢の筋だけでなく上肢や腹筋などにもおこります。生理食塩水(0.9%食塩水)など濃い目の食塩水の補給や点滴により通常は回復します。 (熱疲労) 発汗による脱水と皮膚血管の拡張による循環不全の状態であり、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などの症状がみられます。スポーツドリンクなどで水分と塩分を補給することにより通常は回復します。嘔吐などにより水が飲めない場合には、点滴などの医療処置が必要です。

(熱射病) 過度に体温が上昇(40℃以上)して、脳機能に異常をきたし、体温調節が破綻した状態です。種々の程度の意識障害がみられ、応答が鈍い、言動がおかしいといった状態から進行するとこん睡状態になります。高体温が持続すると脳だけでなく、肝臓、腎臓、肺、心臓などの多臓器障害を併発し、死亡率 が高くなります。死の危険のある緊急事態であり、救命できるかどうかは、いかに早く体温を下げられるかにかかっています。救急車を要請し、速やかに冷却処置を開始します。

【救急処置】 暑い時期の運動中に熱中症が疑われるような症状が見られた場合、まず、重症な病型である熱射病かどうかを判断する必要があります。 熱射病の特徴は高体温(直腸温度40℃以上)と意識障害であり、応答が鈍い、言動がおかしいなど少しでも意識障害がみられる場合には熱射病を疑い、救急車を要請し、涼しいところに運び、速やかに身体冷却を行います。 意識が正常な場合には涼しい場所に移し、衣服をゆるめて寝かせ、スポーツドリンクなどで水分と塩分の補給を行います。また、うちわなどで扇ぐのもよいでしょう。吐き気などで水分が補給できない場合には、医療機関へ搬送し、点滴などの治療が必要です。 大量に汗をかいたにもかかわらす、水だけしか補給していない状況で、熱けいれんが疑われる場合には、スポーツドリンクに塩を足したものや、生理食塩水(0.9%食塩水)など濃い目の食塩水で水分と塩分を補給します。このような処置をしても症状が改善しない場合には、医療機関に搬送します。症状が改善した場合は少なくとも翌日までは経過観察が必要です。 【熱射病が疑われる場合の身体冷却法】 現場での身体冷却法としては氷水に浸して冷却する方法が最も効果的です。市民マラソンなどでバスタブが準備でき、医療スタッフが直腸温を測定できるなど、対応できる場合には、氷水につける方法が推奨されます。 一般のスポーツ現場では水をかけたり、ぬれたタオルを当てたりして扇風機などで強力に扇ぐ方法が推奨されます。 タオルをいくつか用意し、氷水につけて冷やしたものを交互に使うのもよいでしょう。 氷やアイスパックなどを頚、腋の下、脚の付け根など太い血管に当てて冷やすのを追加的に行うのもよいでしょう。 現場で可能な方法を組み合わせて冷却を開始し、救急隊の到着を待ってください。 【概要】